「街とアートのマルチプレイ」は、東北芸術工科大学が文化庁の助成を受けて実施する、地域振興を担うクリエイティブ人材を、地域社会と連携して育成するアートマネジメントプログラムです。2019年度プログラムでは、対象地を〈みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ〉開催エリアとし、2014年より同芸術祭に継続参加する3組のクリエイターを講師として招聘。建築、スポーツ、ファッションと、生活に身近な3つのテーマから、下記A.B.Cの共同制作をおこない、その成果発表としてイベント・展覧会・出版を展開しました。
プログラムAでは、ファッションブランド〈spoken words project〉デザイナー飛田正浩氏と三橋奈穂子氏が、一般公募した17名の女性と、現代社会の生きづらさや閉塞感を表した文章をテキスタイル化し、プラカードのように「主張を着る」ワンピース〈spoken word〉を発表。
プログラムBでは、鈴野浩一氏と禿真哉氏による建築ユニット〈トラフ建築設計事務所〉が、東京五輪2020へのカウンターとして、空洞化が進む地方都市の空き地をDIYのローカルスポーツで活性化する社会実験「山カップ 2019」を、地元デザイナーや学生らと提案。2019年11月16日に第一回大会を、フットサルクラブ運営および青少年の自立支援をおこなうNPOと連携して開催しました。
プログラムCでは、森岡書店の森岡督行氏が、山形県内に点在する近現代建築を15名の市民ライターと共同で取材・執筆し、『ひとり歩きの山形建築ガイド』にまとめ、国宝の羽黒山五重塔だけでなく、坂茂氏設計〈スイデンテラス〉など、近現代建築もふくめた名建築をめぐるカルチュアル・ツーリズムを提唱しました。
3プログラムとも企画立案から制作・発表までを、OJT(オンザジョブトレーニング)形式で実施し、狭義な意味での地域+アートの手法・発想にとらわれることなく、多様な街づくり活動に参照できる経験知の醸成を心がけました。今後も市街地再生に取り組む事業所や店舗オーナー、県の教育委員会等と綿密に連携しながら、山形ビエンナーレ開催エリアにおけるアートマネジメント人材育成と、市街地の賑わいの創出に双方向で取り組んでいきます。
宮本武典(2019年度プログラムディレクター)
この企画は参加女性達の思いや考え、過去に感じた事などを、今の彼女達に発表してもらう事からはじめました。それは本や好きな歌詞・友達に言われた事や自分が大切にしている言葉など様々です。発表の際には赤裸裸な話もあり、自分と同じ事を感じている人がいれば全く新しい思いに触れる事も出来る時間でした。
問題はその先、その言葉達をどのように洋服の中にテキスタイルとして落とし込むかはとても苦労しました。思いは込めたいが出来上がってくる洋服は『着たい!』と思える物にしたかったからです。今回は彼女達の言葉の他に私たちが柄としての要素をプラスする事で、作品でもありながらファッションにもなれる1点物となりました。
また彼女達にシルクスクリーンでプリント作業もしてもらいました。改めて言葉と向き合い丁寧に作業している姿は、思いを込めるという意味合いもあったようです。この時改めて『これ、着るんだ』と意識したのではないでしょうか。
ワンピースドレスのデザインについても画を持ち寄り話し合いにて決めました。文字が見え隠れするようにプリーツ加工を施しています。着用の際にはより動きが出て面白く見えるでしょう。
このワンピースは参加女性達とスポークン ワーズ プロジェクトのコラボ作品です。皆の意見や思いを形にする事が私たちの最大の試みでした。気に入ってもらえることを願っています。
三橋奈穂子(spoken words project)
監修:spoken words project(飛田正浩、三橋奈穂子)/グラフィック:梅木駿佑/写真:志鎌康平/デザイン原案:遠渡凜/テキストとテキスタイルプリント:荒井優希、遠渡凜、大沢明日香、大澤ゆかり、笠松美月、金綱志保、菊池芙生子、北島春乃、久保明子、鈴木彩乃、鈴木淑子、舘山朋佳、濱野穂奈美、宮川幸子、村越ほのか、山浦有葵、渡部いづみ/サポート:榎本倫、菅野貴央
昨年の7月に、2日間をかけて〈新しいローカル競技〉を考えるワークショップをおこない、11月にはそこで生まれた以下3つの競技の大会を、実際に街なかの広場で開催しました。
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山が動く!? 頭の上にちょこんとのせた〈山〉の帽子を落とさぬよう、そろそろとボールをつなぐバランスサッカー。
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山形の人ならみんな踊れる花笠踊りとミニテニスが合体。「ヤッショー!」「マカショッ!」の掛け声とともに。
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ふつうの卓球台を分解して、あれこれ組み合わせてみたら…「山の形」のコートが誕生。山を越え、谷を渡るピンポン。
オリンピック注目種目の、サッカー、テニス、卓球のルールやコートのデザインを、ずらしてつくった新しいゲームです。子どもの頃の私たちは、公園や校庭でスポーツのルールを柔軟につくりかえて楽しんでいました。地域ごとのお祭りが少しずつ違っているように、子どもたちの遊びも、学校ごとにルールがちがったりして、それはそのコミュニティの地域性とつながっていました。世界中で統一されたルールを競うだけでなく、それぞれの街で、空き地に集って楽しんでいるうちに、それがいつの間にかローカルイベントになって根付いていく。そんな文化的に多様な風景がつくれたらと思っています。
鈴野浩一 禿真哉(トラフ建築設計事務所)
監修・設計:トラフ建築設計事務所/グラフィックデザイン:akaoni/ドキュメントムービー:岩崎孝正/企画運営:鈴野浩一、禿真哉、小板橋基希、佐藤祐吾、石垣勇磨、市道野愛、上野理絵、江沼美佑紀、大友遥名、児玉佳奈美、佐藤亨、篠原朋香、庄司桃子、關越河、増山ゆい、松川遥菜、宮田瞳
本書『ひとり歩きの山形建築ガイド』では、山形の建築をふりかえり、33の建築を紹介します。山形の観光ガイド本はあっても、建築に焦点をあてた本は、これまで類例がないのではないでしょうか。未だ見ぬ本を探って、有志の市民が集まり、山形の建築を見直し、議論を重ねました。
いざ、やってみると、ぜひ入れたいという建築と、紙幅の関係から割愛しなければならない建築がありました。そのなかで見えてきたのは、客観的な情報はすでにウェブ上にあるので、可能なかぎり、市民の体験に根ざした紹介文を書くことでした。あの建築がないと思う方もいらっしゃると思いますが、それは、この執筆方針が反映されたことによります。
私も山形県出身ですが、今回あらためて、さまざまな建築の発見がありました。実際に、いくつかの建築をめぐるツアーにも出かけました。ページをめくるだけでも、山形の建築の魅力が伝わるのではないかと思いますが、この機会に、建築を旅することの楽しさを、ぜひ一人でも多くの人に共有してもらいたいと考えています。いままでとはまた違う山形県のイメージが立ち上がってくるはずです。
森岡督行(森岡書店)
『ひとり歩きの山形建築ガイド』
Good Architecture Travel Guide
発行日:2020年2月1日/発行:東北芸術工科大学/監修:森岡督行/企画:宮本武典/編集:鈴木伸夫(ガッタハウス)/デザイン:梅木駿佑(UMEKI DESIGN STUDIO)/グラビア撮影:根岸功、鈴木伸夫/取材・執筆・撮影:森岡督行、鈴木伸夫、安部静香、石川由美、井上尚里、今井和夫、江口もも子、大場智子、金森由紀、鎌田美乃里、中村紀子、長谷川尚志、畑山優希、増山ゆい、丸岡実桜、宮本明日香、森本華菜
- ガイダンス:説明会&キックオフトーク〈わたしの山形案内〉 森岡督行×宮本武典
- 2019年6月8日[土]@東北芸術工科大学
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- 講座1:〈わたし〉についてのスポークンワード(作詞と朗読)
- 2019年7月14日[日]@gura
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- 講座2:〈わたしたち〉についてのスポークンワード(ディスカッションと連詩作成)
- 2019年9月8日[日]@とんがりビル
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- 講座3、4:言葉をテキスタイルに刷る(シルクスクリーン実習)
- 2019年11月30日[土]、12月1日[日]@東北芸術工科大学
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- 発表:〈風景をかえるデザイン展〉 トラフ建築設計事務所 & spoken words project
- 2020年2月6日[木]→2月11日[火]@とんがりビル
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- 講座5:言葉を纏う(完成した服を着てポートレートを撮影)
- 2020年2月9日[日]@とんがりビル
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- 講座1〜4:アイデアセッションと、スポーツをリデザインするワークショップ
- 2019年7月6日[土]、7日[日]@gura、Day&Coffee
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- 発表:コミュニケーションを誘発するスポーツ会場のデザイン/大会の実施
- 2019年11月16日[土]@gura
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- 講座1:〈山形の名建築ガイドブックを出版する〉 森岡督行 説明会&キックオフトーク
- 2019年6月8日[土]@東北芸術工科大学
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- 講座2:出版コンセプトと書籍としての仕様を検討
- 2019年7月13日[土]@Day&Coffee
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- 講座3:各自が取材・執筆する建築物のプレゼンテーション
- 2019年9月7日[土]
@とんがりビル
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- 講座4:初稿の提出・輪読/構成会議
- 2019年10月12日[土]@gura
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- モニターツアー:掲載する名建築群をバスで実際にめぐりながら最終校正・構成の決定
- 2019年11月17日[日]@村山・最上・庄内
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- 発表1:山形県立図書館のリニューアルオープンにあわせて、本書を紹介するブース展示を展開
- 2020年2月4日[火]→ 2月15日[土]@山形県立図書館
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- 発表2:100名の市民を招き、各自が執筆した建築についてプレゼンテーション
- 2020年2月8日[土]@遊学館
- 活動報告会:座談会〈いま、アートに何ができるんだろう?〉
和合亮一 × 飛田正浩 × 山岸清之進 × 馬場正尊 × 宮本武典 - 2020年2月9日[日]@とんがりビル
- A. spoken words project
- 表面的な美しさも大事だが、中身の美しさや説得力がしっかりしていれば充実した作品が出来上がることをしっかり学びました。コンセプトを考える引き出しが増えたと思っていますので作品制作に活かします。
- 自分が思っている以上に、私自身を考えることを放棄していたことに気づかされ、勝手に自分自身を見つめ直す場として活動していたのですが、私的にはとても良い機会だったし、その作業を苦しまずにとても楽しみながらできたのでとてもよかったと思っています。
- コンセプト、作品の完成度、見せ方を大事にすることの他に被写体がどのように写りたいのか、どのような姿でありたいのかを尊重することも大事だということ。どんな人になりたいかも大切だが、変わらない私も素晴らしいと感じることができた。服に着せられてしまうように感じたが、実際同じ服でも一人ひとりの雰囲気が異なり服を着るという事が感じられた。ポートレートなど今後の展示にも活かしていきたい。とても楽しい企画でした。
- 自分自身を解放していくことで生まれる作品があると感じたので、場所やお金に縛られすぎず五感を働かせていろんなものを作っていきたい。
- B. トラフ建築設計事務所
- 今回の取り組みが自分の将来やっていくことのために必要なプロセスの一部になったと思う。こういう取り組みを自分が発起人としてやっていきたいという気持ちもあって、取り組みを将来的には普及していきたいと。
- 実際に体を動かしながらワークショップをすることでより考えやすくなったと思う。何かを企画するとき、頭だけでなく体も動かすようにしたい。
- プロジェクトメンバーとして関わりながらサポートしているときは、メンバーが足りるのか、協議内容は大丈夫なのか不安だったが、本番では来てくれた方々が楽しんでいてくれたのを見て良かったと思った。
- 地方のイベントはなかなか難しいという経験があったので、心配する面も多かったが、期待以上の盛り上がりで大変勉強になりました。
- 企画進行、大会実行まですべてに参加できる内容だった。プロの方と近い距離間で参加できたことによる学びが多かった。
- プロジェクトの進め方や会場の設営など、今後の自分の取り組みにプラスの要素が多かった。
- スポーツの地域での普及をしており、イベント等することもあるが、企画の進行の仕方、関係者、スケジュールなど、すべて勉強になりました。
- C. 森岡督行
- 今回、「建築」という観点から初めて建築を見ることになった。文章を書くことは素人ゆえ、手探りの作業だったが、建築という視点の情報を知るにつけ、見た目で惹かれていた建物に対して深い魅力の再発見につながっていった。その経験はこれからの人生で物事を見ていく時に、自分にとって糧になると感じた。
- 参加して良かったと思います。地元の人たちが、この活動で終わらず、自ら企画し、自走できるようになると、さらに面白くなるのではないかと思います。
- 地元山形でのこのようなイベントがあるのは素晴らしいです。この建築のイベントは他の東北エリアで行っても楽しそうです。またこのような地元とアートに関われるイベントがあれば、時間の許す限り参加したいです。
- 参加して得た事は「執筆体験」をさせていただいた事で、普段読む書籍や雑誌が労力の結晶のように感じ、より大事に目を通すようになりました。また、友人達からガイドブックの内容に対して想像以上に興味を示してもらえた事です。2月8日のイベントには10名参加していただきました。参加後の感想もそれぞれ頂きました。本を手に寒河江市役所に直ぐに出掛けた人や、春になったら旅にでる!等。手引きのような物があれば興味も行動も広がる人が増えるのかもしれません。また、ガイドブックのワークショップがあれば是非参加させていただきたいです。
- 建築を通じて山形への理解を広げていったように、他の地域でも同様のことに取り組めるかもしれない。またもっと書くことを磨いていきたいと思った。
- 山形の好きなところを見つけるキッカケ作りには、地域の行事や今回のような活動に関わりを持たないとだめだと思った。「つながり」を持つ、作る努力をしないと、楽しさやおもしろさの生きる厚みを作れないと強く感じた。
- 飛田正浩(Masahiro Tobita)
ファッションデザイナー。多摩美術大学染織デザイン科在学中からさまざまな表現活動をspoken words projectとしておこなう。卒業を機にspoken words projectをファッションブランドに改め、1998年東京コレクションに初参加。手作業を活かした染めやプリントを施した服づくりをおこなっている。 PUMAなど他ブランドとのコラボレーションや新ブランドの立ち上げ、 アーティストとしての芸術祭参加やワークショップなど、アパレルブランドの枠を超えて活躍中。 - トラフ建築設計事務所(TORAFU ARCHITECTS)
鈴野浩一と禿真哉により2004年に設立。建築の設計をはじめ、インテリア、展覧会の会場構成、プロダクトデザイン、空間インスタレーションやムービー制作への参加など多岐に渡り、建築的な思考をベースに取り組んでいる。2016年に作品集『トラフ建築設計事務所 インサイド・アウト』(TOTO出版)を刊行。 - 馬場正尊(Baba Masataka)/専門は建築、リノベーション、都市生活提案。1968年 佐賀県生まれ。早稲田大学大学院博士課程建築学専攻単位取得満期退学。修士。建築設計・リノベーション(建築の再生)が専門。今日の社会に必要とされる建築とは? を探求している。古い建物を再生するリノヴェイション、公共空間やまちなかの新しいデザイン手法など、設計・実践を通して研究を進めている。
- 宮本武典(Takenori Miyamoto)
キュレーター。1974年、奈良生まれ。海外子女教育振興財団の派遣プログラムでバンコク赴任、武蔵野美術大学パリ賞受賞により渡仏、原美術館学芸部を経て2005年に東北芸術工科大学へ。2019年3月まで同大学教授・主任学芸員を務め、東北各地でアートプロジェクトや東日本大震災の復興支援事業を展開。2014年に「山形ビエンナーレ」を創設し、プログラムディレクションを3期にわたって手がける(~2018)。国内外を巡回した主な展覧会として「石川直樹:異人 the stranger」、「向井山朋子:Nocturn」、「CHO DUCK HYUN:Flashback」など。2019年4月より角川武蔵野ミュージアム(隈研吾氏設計)に参画。 - 森岡督行(Yoshiyuki Morioka)
1974年山形県生まれ。「1冊の本を売る書店」がテーマの株式会社森岡書店代表。著書に『BOOKS ON JAPAN 1931-1972』(ビー・エヌ・エヌ新社)、『荒野の古本屋』(晶文社)、『本と店主』(誠文堂新光社)等がある。森岡書店のビジュアルデザインが、ドイツのIFデザイン賞とイギリスのD&AD賞を受賞。 - 山岸清之進(Seinoshin Yamagishi)
プロジェク卜FUKUSHIMA! 代表・ディレクター。1974年福島市生まれ。慶応義塾大学SFC大学院在学中よりメディアアートユニットflowを結成し国内外で活動を開始。NHKの教育番組「ドレミノテレビ」(グッドデザイン大賞/2004)や、ウェブサイト「NHKクリエイティブ・ライブラリー」(日本賞経済産業大臣賞/2013)などを企画制作。2006年、鎌倉を拠点とするクリエイティブNPO「ROOT CULTURE」を仲間と立ち上げ、寺院を会場にした「新月祭」(2006)を皮切りに、神奈川県立近代美術館鎌倉館ミュージアムカフェの運営(2011~2013)、演劇作品「花音」(2013)、「鎌倉[海と文芸]カーニバル」(2014)など、地域の文化資源を生かした様々な企画、プロデュースを行う。2011年、東日本大震災の直後より音楽家・大友良英氏の呼びかけでプロジェクトFUKUSHIMA!に参加。2015年からは同プロジェクトの代表を務める。プロジェクトFUKUSHIMA!として、毎夏福島市で開催する「フェスティバルFUKUSHIMA!」(2011~)、福島から発信するインターネット放送局「DOMMUNE FUKUSHIMA!」の運営を行いながら、「あいちトリエンナーレ」(2013)、「札幌国際芸術祭」(2014・2017)、「フェスティバル/トーキョー」(2014~2016)、「アンサンブルズ東京」(2015~)など各地のアートフェスティバルや、森美術館「六本木クロッシング展」(2013)、豊田市美術館「20周年記念展」(2015)などにも参加。2018年には、休業温泉旅館を会場にした芸術祭「清山飯坂温泉芸術祭」を初開催するほか、福島を起点に活動の幅を広げている。 - 和合亮一(Ryoichi Wago)
詩人。1968年福島県生まれ。詩集『AFTER』で中原中也賞、詩集『地球頭脳詩篇』で晩翠賞などを受賞。東日本大震災の直後からツイッター上で連作詩『詩の礫』と題した詩を発表し、大きな注目を集める。その後、『詩の礫』、『詩の黙礼』、『詩の邂逅』と立て続けに福島をテーマにした詩集を上辞。また吉永小百合さんなど多数の方々によりこれらの詩が朗読され、話題を集めた。詩集はフランスやドイツなどで翻訳出版された。また大友良英らと「プロジェクトFUKUSHIMA!」を立ち上げるなど、詩を媒体とした活動を精力的に展開している。最新刊は『QQQ』(2018・思潮社)、『TRANSIT』(2019・ナナロク社)など。2017年にフランスより第一回ニュンク・レビュー・ポエトリー賞を受賞。フランスでの詩集賞の受賞は日本文壇史上初となり、国内外で話題を集めた。近年は「未来神楽」と称して創作神楽を製作し、福島市稲荷神社に奉納。「つぶてソング」「夜明けから日暮れまで」など合唱曲多数。これまでも戯曲やラジオドラマのシナリオなどを書いてきたが今夏には「伊勢物語」のオペラ台本を手掛けて好評を得た。2019年、萩原朔太郎賞受賞。福島県教育復興大使。福島大学応援大使。
街とアートのマルチプレイ(2019)
アーティスト:spoken words project、トラフ建築設計事務所、森岡督行
プログラムディレクター:宮本武典
プロジェクトメンバー:安部静香、石川由美、井上尚里、今井和夫、江口もも子、大場智子、金森由紀、鎌田美乃里、菅原桃佳、中村紀子、長谷川尚志、畑山優希、丸岡実桜、宮本明日香、森本華菜、金綱志保、荒井優希、榎本倫、大沢明日香、濱野穂奈美、久保明子、北島春乃、笠松美月、宮川幸子、渡部いづみ、村越ほのか、舘山朋佳、山浦有葵、鈴木彩乃、遠渡凜、大澤ゆかり、菊池芙生子、鈴木淑子、菅野貴央、石垣勇磨、市道野愛、上野理絵、江沼美佑紀、大友遥名、児玉佳奈美、佐藤亨、篠原朋香、庄司桃子、關越河、増山ゆい、松川遥菜、宮田瞳(順不同)
デザインサポート:akaoni、ガッタハウス、UMEKI DESIGN STUDIO
撮影:志鎌康平、根岸功、三浦晴子、岩崎孝正
協力:山形県教育委員会、山形県立図書館、gura、株式会社シェルター、和合亮一、山岸清之進、馬場正尊、NPO法人プチユナイテッドアスリートクラブ、株式会社石巻工房、株式会社マルアール
助成:2019年度 文化庁 大学における文化芸術推進事業、福武財団2019年度アートによる地域振興助成
主催:東北芸術工科大学
事務局:安孫子裕、加藤芳彦、伊藤迪子、山縣賢大、渡邉愛希
お問い合せ:東北芸術工科大学地域連携推進課
〒990-9530 山形県山形市上桜田3-4-5